レビュー
料理好きでも機械は苦手という人にもうってつけ

東芝のオーブンレンジ「石窯ドーム」の1段調理タイプ「ER-RD200」の使い勝手がイイ!

今年の夏ごろからオーブンレンジの買い替えを検討している筆者。設置場所の関係で、本体の高さ40cm以下、かつ、性能のよい製品を探しており、これまで日立「ヘルシーシェフ MRO-TW1」シャープ「ヘルシオ AX-AW400」を試してみましたが、筆者の掲げる条件をクリアする東芝「石窯ドーム ER-RD200」(以下、ER-RD200)も気になり始めました。最上位機(ER-RD7000)と比べると少々性能は劣るかもしれませんが、実際に使って満足できれば問題なし! じっくり1か月間使用して、ER-RD200が我が家に向いているかいないのかをチェックしてみました。

最上位モデル同様の使いやすさを備えた1段調理タイプ

「石窯ドーム」の最上位モデル「ER-RD7000」(庫内容量30L)は、オーブン最高温度350℃という業界一の高火力と天井を湾曲させたドーム形状の庫内が特徴。この独自の構造により、熱風が効率よく循環され、すばやい立ち上がりとムラのない加熱が行えると、特に料理好きに人気の高いスチームオーブンレンジです。スペック的には最上位機に惹かれるのですが、本体の高さが39.6cmで、筆者が望む40cm以下ではあるもののギリギリ。かろうじて設置はできるけれど、上部から蒸気が出ることを考えるともう少し余裕がほしいので、本体の高さをさらに抑えた下位モデルの中から、オーブン最高温度がもっとも高いER-RD200を選択しました。なお、ER-RD200の高さは35cm。庫内容量26L、1段調理となりますが、以前、1段調理タイプの「ヘルシオ」を使ってみたところ不便はまったく感じなかったので、筆者には問題なしです。

サイズは48(幅)×35(高さ)×39.5(奥行)cm。高さにこだわって選びましたが、奥行が40cm未満というのもポイントです。26Lタイプで奥行が40cmに収まる製品はなかなかないので、これほどすっきり設置できるのは高評価

上位モデル同様に庫内は、ドーム状です。ただ、オーブン・グリルの加熱方式は別物。上位モデル(ER-RD7000/ ER-RD5000/ ER-RD3000)は背面のファンで温風を循環させるコンベクション方式ですが、ER-RD200は上下ヒーターで加熱する方法となります

このほか、ER-RD200は最上位モデルよりもオーブン最高温度が80℃低い270℃となり、自動メニューの数も145メニュー少ない325メニュー。また、搭載されるセンサーは赤外線センサーと温度センサーで、種類は同じですが、最上位モデルのほうがより精度の高いものになっています

「石窯ドーム」シリーズにはいくつかのラインアップがありますが、カラータッチ液晶を採用しているのは最上位モデルとER-RD200のみ。直感的に操作できて、わかりやすいです

メニューの中にはレシピが表示できるものも用意されています。「レシピ」ボタンのあるメニューは、材料や作り方を液晶画面で確認可能

実用的な自動メニューが盛りだくさん!

高性能なオーブンレンジは自動メニューがたくさん搭載されていますが、実際、作る機会がなかなかないメニューも多いもの。ER-RD200の自動メニューは、付属のレシピブックを見たところ、日ごろの食生活でよく使う一般的な食材を使った家庭的なメニューが多いと感じました。自動メニューは材料を準備すれば、調理時間や温度はオーブンレンジにおまかせできる便利な機能。日常的に使いやすいメニューが揃っていることは、家事をラクにしてくれそうな気がします。あとは、本当においしく作れるのか……。自動メニューのいくつかを試し、仕上がりをチェックしてみました。

・焼きそば

ここ最近レビューした日立「ヘルシーシェフ MRO-TW1」シャープ「ヘルシオ AX-AW400」で、オーブンレンジで作る焼きそばの手軽さにハマってしまったので、ER-RD200でも作ってみました。フライパンで作る時のように、食材を炒める必要はありません。

麺、野菜、豚肉を角皿に広げ、庫内にセット。レシピには書かれていなかったのですが、洗い物の手間を減らすため、オーブンシートを敷いてみました

約25分で加熱終了。ほのかに豚肉と野菜に焦げ色がついていますが、麺が乾燥してカピカピになっている部分はありません。これぐらいの焦げがあるほうが炒めた感があって、むしろよさそうです

ソースをからませれば、焼きそばが完成。モチモチとした麺とシャキシャキとした食感の残る野菜、カリッと焼けた豚肉の香ばしさが組み合わさり、これまでオーブンレンジで作った焼きそばの中ではもっともおいしい出来栄えでした。フライパンで作るより失敗がないのも、いいですね

・チャーハン

フライパンで作る時のように炒め続けることなく、オーブンレンジでチャーハンもできるようです。焼きそばは過熱水蒸気で加熱されましたが、チャーハンはレンジ加熱での調理。ベチャッとした仕上がりにならないのか、少し不安です。

耐熱容器に温かい状態のごはんと調味料を入れて混ぜ合わせ、その後、溶き卵を入れて再び混ぜます。炒り卵を別添えする必要がないのは、手間が省けてありがたい。あとは、庫内中央にセットするのみ

具材として筆者が用意したのは焼き豚なのですが、加熱の段階で具材は加えないので魚介類でなくても問題ないだろう! と、自動メニューの「シーフードチャーハン」で調理してみました

加熱時間は約7分。カットした焼き豚とレタスを入れて混ぜれば、チャーハンのできあがり。レタスや焼き豚はそのままの状態なので「混ぜごはん」の要素が強いですが、チャーハンと言えば通じる見た目と味。べたつきもないので、時間のない時や小腹が空いた時など手早く食事を用意したい際に役立つでしょう

・肉じゃが

火加減が難しい煮物も、自動メニューを使えばラクラク。きんぴらごぼうやかぼちゃの煮物など、いろいろ用意されていますが、今回は肉じゃがに挑戦します。レシピによると2人分を約8分で作れるとのことですが、味の染み込み具合は十分なのでしょうか。

耐熱容器にカットしたじゃがいも、たまねぎ、牛肉、調味料を入れ、オーブンシートで落としぶたをした後、ラップをして庫内の中心にセット。基本的に煮物類はレンジ加熱で調理するようです

8分という早さで調理が終了しましたが、具材の固さや味の浸み込み具合は一歩足りない印象。仕上がりを見ながら、加熱時間を延長したほうがよさそうです

・焼き魚

これまでいくつかのオーブンレンジを使っていますが、焼き魚がおいしいことが多いのでER-RD200でも焼いてみることにしました。レシピを見ていて気付いたのですが、ER-RD200は焼いている途中で裏返す手順が必要とのこと。最上位モデル(ER-RD7000)のレシピも同様だったので、石窯ドームシリーズは魚を焼く際には裏返しが必須なようです。

角皿に焼き網を載せ、塩をふったさばを並べて庫内上段にセット

角皿に焼き網を載せ、塩をふったさばを並べて庫内上段にセット

メーカー的にはご法度かも……と思いましたが、さばの自動メニューがなかったので、「塩鮭」で焼いてみることに!

約10分後にブザー音が鳴ったタイミングで裏返し、その後5分ほどで調理が完了。焦げ目もついていて、おいしそうです

自動メニュー「塩鮭」で焼いたさばですが、身はジューシーで皮はパリッとしており、ガスコンロで直火焼きをするのと遜色ない仕上がりです。魚の種類が異なる切り身でも、系統的に近ければ「塩鮭」で応用できそう! なお、庫内にはそれほどニオイが残っていませんでした

・ノンフライの鶏のから揚げ

ノンフライ調理はいまやめずらしくはありませんが、筆者はオーブンレンジのレビューでは毎回、油で揚げない鶏のから揚げを試しているので今回も作ってみました。

鶏肉に市販のから揚げ粉をまぶし、焼き網に並べたら準備完了

鶏肉に市販のから揚げ粉をまぶし、焼き網に並べたら準備完了

自動メニュー「鶏のから揚げ」で調理スタート。過熱水蒸気を使うのかと思いきや、ER-RD200のノンフライ調理は基本的にオーブン加熱で行うようです

約20分で加熱が終わり、表面がきつね色にこんがりと仕上がりました。オーブン加熱のためか、脱油はあまりありません

外側はカリッとした軽い歯触りで、中はジューシー。油で揚げたから揚げに比べるとあっさりめですが、旨みが中に閉じ込められているので物足りなさはありません

意外と使える! めずらしい自動メニュー

毎日の生活の中で多用できそうな自動メニューが並ぶ中、他メーカーのオーブンレンジではあまり見かけない自動メニューがいくつかありました。

・ノンフライの天ぷら

ノンフライ調理といえば、先に紹介した鶏のから揚げやとんかつ、エビフライなどが有名ですが、ER-RD200は「天ぷら」も油で揚げずに作れます。

から揚げ、フライ、春巻きのノンフライ調理はほかのオーブンレンジでも作ったことがありますが、天ぷらは初見。 実は、以前からオーブンレンジで天ぷらが作れたらいいなと思っていたので、これは試さずにはいられません!

さつまいもの天ぷらを作る場合、スライスして水気を切ったさつまいもに薄力粉をまぶし、薄力粉30gと水30g、マヨネーズ大さじ1を混ぜ合わせた天ぷら粉をつけて角皿に並べ、下段にセット

25分ほどの加熱で完成。見た目は天ぷらっぽい! 食べてみるとフリットっぽい感じですが、これはこれでおいしいです

えびの天ぷらも、さつまいもの天ぷらと同じ手順で作ることができます。ただ、えびに衣がうまくつかない!

えびの天ぷらも、さつまいもの天ぷらと同じ手順で作ることができます。ただ、えびに衣がうまくつかない!

約20分で完成したえびの天ぷらは……失敗感がハンパじゃありません。もう少し大きめのえびにしたほうがよかったかも。しかし、食べてみると、さつまいもの天ぷら同様にフリットっぽい触感ですが、十分おいしい。油を片付ける手間がないこと、ヘルシーであることを考慮すると、アリだと思います

・ステーキ

搭載されているようで、意外とないのがステーキの自動メニューです。パナソニック、日立のオーブンレンジにも搭載されておらず、シャープ「ヘルシオ」は「あぶり焼き」機能を装備した最上位モデル(AX-XW400)のみ、ステーキに対応。ER-RD200は、オーブン加熱でステーキを焼くそうです。

自動メニュー「サーロインステーキ」は、最初に予熱が必要。庫内に何も入れず、「サーロインステーキ」を選び、スタートボタンを押して予熱します

2分ほどで予熱完了。角皿に並べたステーキを、庫内下段にセットします

2分ほどで予熱完了。角皿に並べたステーキを、庫内下段にセットします

ステーキの加熱は、5分で終了。焦げ色もついていて、見事なステーキです

ステーキの加熱は、5分で終了。焦げ色もついていて、見事なステーキです

ステーキをカットしてみると、中はうっすらとピンク色が残り、ミディアムレアな焼き上がり。これまでセラミックのフライパンを使って遠赤効果で焼くのが筆者のこだわりだったのですが、「フライパン不要」と思ってしまったほど理想的な焼き加減でした

・同時調理

異なる料理が同時に作れる「同時調理」の自動メニューも用意されていますが、ER-RD200に搭載されているのは5メニューのみ。しかも、すべて、ごはんとおかずがひと皿に盛られたカフェプレートのような“ワンディッシュメニュー”というのがユニークです。「米を炊く」のと「おかずを作る」のが同時に行え、4メニューとも25分程度で2人分作れてしまうので、食事の準備をする時間がない時に重宝しそう。

バリエーションは限られますが、急いでいる時に炊飯からできてしまうのはありがたい!

バリエーションは限られますが、急いでいる時に炊飯からできてしまうのはありがたい!

耐熱容器におかず、ごはんをセット。おかずのほうにはカットした食材と調味料を入れるだけですが、ごはんはといだのち、水や出汁に30分ほど浸しておかねばなりませんでした。この手間を考えると炊飯器で炊けばいいかも……という気がしなくもありませんが、内釜などを洗う手間がないので、少量ならこちらのほうがラク

約25分で、ごはんとおかずが完成しました。時間的には炊飯器で炊いても大差ない感じですが、ER-RD200の自動メニューなら味がついたごはんも炊けるのがいいところ。ごはんもおかずも加熱不足はなく、満足度の高い仕上がりです

トーストもパンのあたためも秀逸!

日々の食事作りに利用しやすい自動メニューが満載だったER-RD200に非常に満足していますが、日常的に使う機能としてトーストの仕上がりもチェックしておきたい! ER-RD200には普通にヒーターで焼く「トースト」と、ヒーター+スチームで焼く「スチームトースト」が用意されています。なお、「スチームトースト」はスチームを発生させるため、給水タンクに水を入れておく必要あり。また、どちらも途中で裏返さなければなりません。

食パンは2枚までセットすることができます

食パンは2枚までセットすることができます

裏返しを含め、「トースト」は約7分で焼き上がり、「スチームトースト」は約8分ほどで焼き上がりました

裏返しを含め、「トースト」は約7分で焼き上がり、「スチームトースト」は約8分ほどで焼き上がりました

焼き上がった食パンは、「トースト」のほうはサクッとした食感がおいしさを引き立てる印象です。いっぽう「スチームトースト」は外側がサクッとしていながら、中のフワッとした感じは「トースト」以上。加熱時間は1分ほど長くかかりますが、「スチームトースト」で焼いたほうが断然おいしいです!

食パン以外のパンは、「ふっくらパン」で加熱します。惣菜パンのほか、バターロールやフランスパンも「ふっくらパン」であたためることが可能。なお、「ふっくらパン」はヒーター加熱とレンジ加熱で行うため、アルミホイルなどの金属は使用できません。

オーブンシートを敷いた庫内にパンを置き、「ふっくらパン」で加熱スタート

オーブンシートを敷いた庫内にパンを置き、「ふっくらパン」で加熱スタート

約5分で加熱は終了し、惣菜もパンもちょうどいいあたたかさになりました。名称のとおり、ふっくらしていて焼き立てのようです

まとめ

本体の高さ40cm以下で高性能なオーブンレンジを探して、いくつかの製品をレビューしてきましたが、その中でもER-RD200は女性ユーザーを強く意識している印象を受けました。普段使いに便利な自動メニューのラインアップを含め、直感的に扱える操作性など、料理好きだけれど機械は苦手という人にも抵抗がない設計になっていると思います。ただ、記事内では紹介していませんが、レンジ加熱による解凍がうまくいかないことも。赤外線センサーでチェックしながらレンジ加熱で解凍する「お急ぎ解凍」と「さしみ・半解凍」、レンジ加熱とスチーム加熱を組み合わせた「スチーム全解凍」という3つの解凍方法が用意されているものの、一発で理想的な状態に解凍できないことが多かったです。「スチーム全解凍」は精度が高い感じでしたが、20分近くかかるため、時短派の我が家では実用には耐えませんでした。ちょっと解凍は苦手なのかもしれません……。

しかし、「石窯ドーム」で定評のあるパンやスイーツ作りは、下位モデルでも、その実力は健在! 途中で温度を変えたり、調理時間を延長したりという対応がとても直感的で柔軟にでき、失敗知らずでした。パンを焼くなどして庫内が高温になると、温度が下がるまで自動メニューが使えないので連続で使いたい人には少々ネックかもしれませんが、日常で多用することが多い機能の性能は上々で、かつ、パン作りも申し分なく行えるER-RD200は、置き場所がなくて「石窯ドーム」に手が出せない人にうってつけだと思います。

いろいろなパンを焼いてみましたが、すべて完璧な仕上がり! 上位モデルとオーブンの加熱方法は違うものの、加熱具合は申し分ないようです。1段調理でこれだけ作れれば、十分!

お菓子作りの自動メニューもたくさん搭載されています。スポンジケーキを作ってみましたが、しっかりとふくらみ高さもバッチリ!

失敗することが多く、挫折していたシュー皮もER-RD200なら一発で成功!

失敗することが多く、挫折していたシュー皮もER-RD200なら一発で成功!

神野恵美

神野恵美

雑誌記者・編集者などを経て、2004年に渡仏。2006年に帰国後はさまざまな媒体において、家電をはじめ“ライフスタイル”的切り口で多ジャンルの記事を執筆。

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