物価高が続く昨今、食品も値段を吟味せずには買いづらくなってきたものです。だからこそ、セールのタイミングを見計らってまとめ買いをする人が増えているのではないでしょうか。かくいう筆者もそのひとりです。
ただ、まとめ買いをすると、惣菜を多めに作り置きしたり、肉や魚を長めに保存したりする必要が出てきます。そこで提案したいのが、冷蔵庫のチルド室を上手に活用することです。筆者が冷蔵庫を買い替えたのは、3年ほど前。日立冷蔵庫「R-KWC50S」(2022年モデル)を選択しましたが、高性能なチルド室を搭載しており、買い替えは大正解だったと感じています。
筆者宅の日立「R-KWC50S」。マットな質感の鋼板で仕上げられた、モダンなインテリアに溶け込むデザインもお気に入りのポイントです
この冷蔵庫の目玉は、冷蔵室全体をチルド室のように使える「まるごとチルド」にあります。大皿のサラダや大量の惣菜などもゆとりをもって保存でき、おまけにラップをしなくても鮮度を保ちやすいのでとても重宝します。さらに、一般的な冷蔵庫のチルド室にあたる部屋は「特鮮氷温ルーム」と呼ばれ、肉や魚を数日間フレッシュに保てるのがウリ。凍らないギリギリの温度をキープするため、食品を取り出して使う際には解凍の手間がかからず利便性が高いです。
「まるごとチルド」や「特鮮氷温ルーム」は2026年の最新モデルにも搭載されている機能なので、冷蔵庫の買い替えを考えている人の参考になればと思います。
「まるごとチルド」は冷蔵室全体を約2度に保つことでチルド室化。さらに、除湿量を抑えながら、水分をふんだんに含んだ冷気を送ることで、ラップなしでも食品が乾燥しにくい環境を実現しています
冷蔵室左手にある操作パネルで「チルド」をオンにすると、「まるごとチルド」が有効になります
冷蔵室の下部の部屋が「特鮮氷温ルーム」。底部全面に金属トレーが敷かれ、約-1度という、食品が凍らない程度の氷温をキープします。間接冷却のため、食品の乾燥に強いのもポイントです
実際に3年間ほど使っていて、「R-KWC50S」ではこれまで使用してきた冷蔵庫よりも食品の鮮度が断然落ちにくいと感じています。夜、サラダやフルーツなどをお皿に盛り付けて、ラップをかけずにそのまま冷蔵室に入れても、翌日しなびて傷んでいた――などというケースには遭遇したことがありません。
一般的な冷蔵室と比べると結露が発生しそうですが、筆者はまだ気になったことがありません。「特鮮氷温ルーム」では、肉や魚を消費期限ぎりぎりまで保存するケースもしばしばですが、変色はかなり少なく、調理して食べても気になる臭みを感じたこともないです。
また、一般的な冷蔵室よりも低い温度を維持するということは電気代に跳ね返ってくるのでは? と感じる人もいるかもしれませんが、「R-KWC50S」は年間消費電力量が315kWhと低く、2021年省エネ基準達成率は100%。毎月の電気代を見る限り、買い替え前の冷蔵庫よりも家計にやさしい実感があります。
このように「まるごとチルド」と「特鮮氷温ルーム」は、生活のなかですっかりお気に入りで、なくてはならない機能になっています。
そこで今回は、どれくらい食品の鮮度を保てているのか、じっくりと検証してみました。
まずは「まるごとチルド」の実力を検証していきます。サンプルとして用意したのは、大皿のサラダです。小皿にはポテトサラダと漬物を用意しました。これらを、ラップをかけずに冷蔵室(「まるごとチルド」)に入れて、どこまで鮮度が保たれるかを調べます。
検証のメインとなるサラダは、レタスをベースに、紫玉ねぎとパプリカを添えました。検証開始時点ではいずれも傷んだ部分やしなびた部分はなく、新鮮そのものです
ポテトサラダは、じゃがいも、キャベツ、にんじん、コーンを混ぜて作成。漬物は、きゅうり、ナス、大根、にんじんです。いずれもこの時点ではフレッシュです
サラダは冷蔵室の最上段に、ポテトサラダと漬物は2段目に配置。このまま保存して鮮度の変化をチェックします
約18時間経過した時点で、1回目の状態チェック。一見しただけでは、サラダも2つの惣菜も、ほとんど変化が確認できませんでした。ただ、サラダのレタスを間近でよく見ると、薄い部分が若干やわらかくなっている様子。といっても、乾燥してしなびたのではなく、むしろ水気を吸ってふやけたようでした。
あくまで筆者の推測ですが、乾燥を防ぐために湿度を高めている「まるごとチルド」だからこそ、薄い部分が必要以上に水気を吸ってしまったのかもしれません。それでも、そのほかの部分の鮮度は維持されており、状態は非常に良好です。
全体的に大きく鮮度は落ちていない印象。よく見ると、レタスの薄い葉が黄ばんでふやけているのが確認できました
変色した部分に触れてみると、しっとりとしてやわらかくなっていました。薄い葉は劣化が進みやすいようです
ポテトサラダは鮮度が落ちると黄ばんできますが、そのような変色はほとんどありません。新鮮そのものです
漬物もこのとおり、ほとんど変化は見られません。さすがに漬物は劣化しにくいようです
その後、さらに約12時間保存を続けました。つまり、検証開始から約30時間が経過したわけですが、ポテトサラダと漬物についてはほぼ変化なしのままで、鮮度はきわめて良好に維持されていました。実食しても、味の劣化は感じられません。
では、1回目のチェックでやや劣化が感じられたサラダはどうなっているでしょう? 案の定、レタスの薄い葉を中心に傷みが強まっていましたが、厚みのある葉や、パプリカ、紫玉ねぎはほぼ変化なしの状態。傷んだ部分を取り除いて、おいしく食べられました。
通算30時間と言えば、丸1日と6時間。ラップなしでここまで鮮度をキープできるのはかなり実用的です。3年間使用してきた筆者の生活実感とも一致します。
レタスの薄い葉は薄茶色に。厚い葉もフチに若干の赤みが出ている部分が見られます。それでも全体として鮮度はよく、傷んだ部分を取り除いて、おいしく食べられました!
続いて、「特鮮氷温ルーム」の実力をチェックしていきます。ここでは、牛肉と豚肉、それから鮭の切り身を使って検証します。「特鮮氷温ルーム」では数日間の鮮度維持が期待できるため、保存してから2日後と5日後の2回に分けて状態をチェックすることにしました。
牛肉は赤々とした国産ロース、豚肉はピンク色がまぶしい国産ロースを保存します
鮭の切り身はチリ産。サーモンピンクで鮮度は良好です
「特鮮氷温ルーム」は間接冷却を採用しているため本来は乾燥しにくいのですが、今回は衛生面を考慮してラップをして保存します
保存してから2日が経過したので、取り出して1回目のチェックです。
最も変化が大きかったのは牛肉です。検証開始の時点ではまぶしいほど赤々としていましたが、2日経過時点では色の鮮やかさが抜け、白いサシが色濃く出てきました。それでも、決して黒ずんでいるわけではなく、スーパーの店頭でよく見られるレベルです。いっぽう、豚肉は見た目にほとんど変化なし。鮭の切り身はというと、脂分が漏れ出ていますが、表面の状態はほぼ変わりなく、総じて鮮度は良好と言えそうです。
牛肉はこうして比較すると変化が大きく見えますが、単体で見たら変化に気づきませんでした。検証開始時点の肉は表面が脂分でテカっていたことも色味の違いに影響しているかもしれません
豚肉はほぼ見分けがつかないレベル。強いて言えば、色味が若干浅くなった気がします
鮭では脂分の流出が確認できました。切り身自体の見た目にはほとんど変化がありません
肉と魚を再び「特鮮氷温ルーム」に戻し、さらに3日間保存。検証開始時から合計5日が経過したので最終チェックをします。
まずは、前回のチェックで変化が大きかった牛肉。大きな変化があるのかと思いきや――色味はそれほど大きく変化していません。確かに肉の赤さが少し暗くなりましたが、かなり踏みとどまっている印象です。豚肉にいたっては、検証開始時点から見た目の変化がほとんど感じられません。鮭の切り身についても脂分の流出が少し多くなりましたが、色味の変化は見受けられません。
牛肉は色が暗くなりましたが、5日経過してもまだスーパーの店頭で見られるレベルに感じます。言われなければ、5日が経過したものとは気づくことはなさそうです。個人的な印象は、せいぜいスライスして3日目ぐらいの状態です
豚肉は傷むと灰色がかってくるものですが、保存状態は実に良好。5日経っても検証開始時点とほとんど区別がつきません
鮭の切り身で目立つ変化は脂分の流出。表面は少しテカってきましたが、鮮度の悪さを感じさせるほどではありません
最後の検証として、肉と魚を焼いて実食。驚いたことに、牛肉も豚肉も臭みは感じられず、純粋においしいのです。パサつきや食感の変化もほとんどなく、言われなければ5日経った肉とは気づかないレベルでした。鮭の切り身は脂分が流出していたものの、内部は十分にジューシーでパサつきません。しっかりとした弾力があり、満足のいく味わいです。生臭さも感じませんでした。
牛肉と豚肉は甘辛いタレで、鮭の切り身は塩焼きにして食べました。いずれも目立った味の劣化を感じさせない検証結果で、大満足です
「まるごとチルド」と「特鮮氷温ルーム」の効果は3年間使用するなかで実感していたものの、今回検証してみて、あらためてその実力に驚かされました。
「まるごとチルド」の検証では、レタスの薄い葉に劣化が見られたものの、1日半程度(約30時間)ならラップをしなくても十分に鮮度を保てることがわかりました。「ラップなしで鮮度を維持できる」というのは面倒なひと手間を省けてとても便利で、冷蔵庫を使いやすくしてくれます。作り置きが多い家庭で重宝すること間違いなし! だと思います。
そして、保存日数の点でインパクトが大きかったのが「特鮮氷温ルーム」。牛肉では色味が変化しましたが、5日経っても肉も魚も満足のいくおいしさを保てたのですから文句がありません。この2つの機能があれば、食品をまとめ買いしても、むだにすることなく、おいしく楽しめると筆者が太鼓判を押します。
「まるごとチルド」と「特鮮氷温ルーム」は、筆者が愛用する「R-KWC50S」だけでなく、幅広い日立冷蔵庫に搭載されているので、冷蔵庫の買い替えの際にはぜひ参考にしてください。
日立「R-HWC54Y」
【主な仕様】
●定格内容積:540L
●本体幅:65cm
●まるごとチルド
●特鮮氷温ルーム
●デリシャス冷凍
●新鮮スリープ野菜室(下段スペース)
日立「R-HXCC62X」
【主な仕様】
●定格内容積:617L
●本体幅:68.5cm
●まるごとチルド
●特鮮氷温ルーム
●デリシャス冷凍
●新鮮スリープ野菜室(下段スペース)
●冷蔵庫カメラ
日立「R-GXCC67X」
【主な仕様】
●定格内容積:670L
●本体幅:88cm
●まるごとチルド
●特鮮氷温ルーム
●デリシャス冷凍
●新鮮スリープ野菜室(下段スペース)
日立「R-H54Y」
【主な仕様】
●定格内容積:540L
●本体幅:65cm
●まるごとチルド
●特鮮氷温ルーム
●急速冷凍(下段1段目)
●うるおい野菜室
日立「R-HWS47X」
【主な仕様】
●定格内容積:470L
●本体幅:60cm
●まるごとチルド
●特鮮氷温ルーム
●急冷凍(下段1段目)
●新鮮スリープ野菜室(下段スペース)